いすゞは、80年代後半から乗用車部門の不振にあえいでいたが、関和平社長時代に思い切って、乗用車からの撤退を決断。ホンダとの間で乗用車とRVの相互OEM提携を結んで、トラック専業メーカーとして特化していったことで、その後の合理化をよりスムーズに進められたことが大きい。さらにホンダとの提携で、大きなメリットとなったのが北米市場だ。いすゞは、富士重工業と合弁で、インディアナ州ラフィエット市に工場進出している。この工場で生産しているジープ型RV「ロデオ」を94年からホンダ向けにOEM供給を開始している。そのため、95年には年間9万台を販売して工場の稼働率も大幅にアップした。一時は、「いすゞの北米工場はお荷物になりかねない」と予想されていただけに、ホンダとの提携で息を吹き返したといっていい。もっとも1トンピックアップ「ラブ」はGM工場で全量生産され、いすゞがGMからOEM供給されるという高い代償も払っている。とはいえ「経営資源をトラックに集中させる重点主義経営を進めてきたことで、トラックの商品力が競合他社を上回ることができました」(当時の関和平社長)と回復への手応えを語っていたものだ。
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