かつて、日本には「土地神話」という言葉があった。土地の値段は上がり続け、銀行にお金を預けるより、土地を買ったほうが確実に儲かることを示したものだ。土地神話のピークは昭和の末期に起こったバブル時期。平成に入ってからは、バブルが崩壊するとともに土地神話も崩壊し、土地の値段が大きく下がっている。土地神話が健在のときでも、土地の値段が一時的に下がることはあった。しかし、ここまで大きく下がったことはなかった。おかげで、これから先も土地の値段は上がることがない、ともいわれるのだが、さて、どうだろう。戦後の不動産は、ほぼ15年周期で価格の上昇、下落を繰り返してきた。マンションに限っていうと、戦後7回のブームを記録し、ブームの谷間には、マンションが売れず、不動産業者の倒産が相次いだ時期が6回あった。住宅が売れない時期には、各地で値下げが行われ、完成在庫のマンションが話題になったりした。そのことを考えても、土地の値段が二度と上がらないと断言することはできない。